移住をするために必要な3つの要素「居職住」って知ってる?

元地域おこし協力隊のスギです。

みなさん「居職住」という言葉を知っていますか?実はこれ移住を考える際に重要なポイントを表すキーワードなんです。この言葉の意味を知っておくと、あなたの移住がよりハッピーになるかも。

今回は移住に必要な3つの要素「居職住」について、ぼくの経験も踏まえながら解説していきます。

「居職住」とは

「居職住」とは、人が生きていくために必要な3つの要素「衣食住」にかけた移住に必要な3つの要素のこと。この言葉は京都移住計画代表の田村篤史さんが提唱したものです。

  • :居場所、コミュニティ
  • :仕事、働くこと
  • :家、住む場所
この「居職住」は互いに連動していて、そのバランスを保つことがハッピーな移住につながっていくと田村さんは述べています。

「居・職・住」のバランスを保つために、生きたい場所で働く—京都移住計画代表・田村篤史氏インタビュー

では具体的に地域への移住をする際には何を考えればいいんでしょうか。ここからはその「居職住」を軸に、ぼくの経験も踏まえながら、もう少しつっこんで考えていきます。

居:コミュニティ


「職」「住」と比べて、はっきりとしたものがないのであまり意識されない「居」つまりコミュニティですが、移住後に長く、そして楽しく暮らすためにはこれが一番重要になってくると思います。

ぼくの経験からですが、地域のコミュニティは地元の人のつながりと移住者同士のネットワーク2つを持ってた方がいいと思っています。

地元の人とのつながりが大事なのはいうまでもないですが、同じ地域の移住者(Uターン・Iターン)と知り合うことで、移住者特有の悩みが共有できたり、経験からアドバイスをもらったりできます。

やっぱり悩んだ時に話せる相手がいるというのは、ありがたいことです。

地域おこし協力隊などの任期付きの仕事の場合は、そのネットワークから任期後の仕事のとっかかりができることもありますしね。

現地の人とつながるには

ではどうやって移住の際にそのつながりを作るかなんですが、一番手っ取り早いのは各地域で実施している「お試し移住ツアー」や、時々都市部で開催される移住者が語る系のセミナーに行ってみること。

そこでガイドをしてくれた人や、セミナーのスピーカーさんとSNSや名刺交換で繋がっちゃいましょう。

だいたいそういうセミナーに来る人達はその地域で広い人脈を持っているので、地域のキーマンはだいたい同じネットワークから知り合えます。

ぼくは移住の際、その辺りのことを全く考えてなかったんですが(今考えると色々無計画すぎる)、運よく役場のアクティブな若手職員と意気投合したので、そこから一気に知り合いが増えました。ホント感謝しております。

職:仕事


「地域にいくと仕事はなかなかないんじゃないか」と言われるんですが、むしろ現状は逆で人手が足りてません

特に飲食店などのサービス業は割とすぐ採用されるんじゃないでしょうか?地元の伊根町だったら、定置網船の漁師も時々募集してます。

さすがに都市と比べると、給料は安いかもしれませんが、生活コストも低いので少し節約すればバイトでも全然食べていけますよ。地元のおっちゃんやおばちゃんと仲良くなれば、野菜とか分けてもらえますし。バイトしながら自分のスキル高めていって起業するのもありだと思います。

ただこの雇用のマッチングがなかなか難しいんです。そういう地域の雇用はその地域内だけで広報が完結してしまうことも多く、都市部の移住を希望している人にはなかなか届かないのが現状です。

そのため現状では「もし住みたい地域があるけれど仕事が見つからない」という方は、移住相談の際に役場の方に聞いてみるといいと思います。小さい町だと役場が結構情報を持っていることがあるので。

ぼくとしてはこのあたりも今後このサイトで何かお手伝いできたらいいなぁ、とぼんやりと考えております。

住:家


一番難しいのはこの「住」かもしれません。

空き家自体は全国的に増えているんですが、諸々の事情から賃貸や売りに出なかったり、出ても修繕がかなり必要だったりと、すぐに住める家というのがなかなか確保するのが難しかったりします

そんな中移住者の住む場所を確保するために、多くの自治体では購入または賃貸可能な空き家の情報を集めた「空き家バンク」というものを用意しています。だいたい各自治体のホームページで閲覧することができますよ。ちなみにぼくの住む伊根町の空き家バンクはこちら。2017年9月20日現在で10件ほど出てますね。
伊根町ー移住情報

それでも住める空き家を確保できない自治体は、移住者用の住宅を新築する動きもあるみたいですね。

また自治体以外にもリノベーションされた空き家を扱っている現地の不動産会社などもあるので、そちらを当たってみると掘り出し物の物件があるかもしれません。

※こちらの記事で丹後の物件情報サイトをまとめてみました。

【移住希望者必見!】丹後の物件情報サイトまとめてみたよ

2017.09.21

まとめ

ここまで地域への移住の現状を「居職住」から考えてみました。

  • 「居」:地元のつながりと移住者同士のネットワーク、2つのコミュニティを持つといい。
  • 「職」:地域に仕事はある。ただ都市部には情報が届かないので、移住相談の際などに聞いてみる。
  • 「住」:住める空き家は意外と少ない。空き家バンクを利用したり、現地の不動産情報をこまめに確認する。
ぼくの経験を含めて書いてきましたが、これは地域によっても事情が微妙に異なってくるので、やっぱり自分が移住を検討する地域の人の話を聞くのが一番いいと思います。

最初に紹介した田村篤史さんが代表をしている京都移住計画では、実際に移住した人の話が聞けるイベントを開催したり、そのほか移住の際の「居職住」の観点から様々なサポートをされています。京都を移住先に考えている方はぜひご参考に。

京都移住計画

ぼくは移住の際、地域おこし協力隊として入ったため、「職・住」は確保されていた状態でした。こういった国や自治体の制度を利用するのも、移住をスムーズに進める一つの手段かとも思います。

地域おこし協力隊の募集情報はこちら。
地域おこし協力隊ー募集情報

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